高木浩光@自宅の日記 - 国会図書館のWebアーカイブ計画で技術的に考える余地

情報セキュリティ関係で著名な高木さんの意見です。結局WARPでの選択的収集を拡大して、将来、「出版物」に相当するページには、その旨の表示を付けることを義務付けるということでしょうか。

つまり、従来の国立国会図書館法によって納本を義務付けてきたのに相当する 「出版物」をWebコンテンツとして公開する者は、施行令などで指定された METAタグなどを記述しなくてはならないと、改正国立国会図書館法で規定すれ ばよい。それを無視する行為は違法ということになり、従来と違わない。

どんな基準で「出版物」に該当することになるのかが曖昧となるかもしれない が、先に述べたような、1か月間固定して公表され続けたものといった基準も 考えられるし、始まってから社会通念が形成されていくかもしれない。

今回の国会図書館の改定方針で、go.jp や ac.jp などのWebページに限定して、 オプトアウト方式で強制的に無断コピー再公開するつもりらしい。そういうや り方で始めてしまうと、一般のページに将来拡大させるのを難しくしてしまう かもしれない。「あんなふうにやられたくない」と。

どのみち、go.jp や ac.jp などだけに限定したのでは、本来の目的を達成で きないのであり、まずはできることから始めるので十分だというのであれば、 いっそ、オプトイン方式で初めてはどうだろうか。すべての .jp サイトを 対象として。そして、将来、「出版物」コンテンツにオプトインの表示を法律 で義務付ければよい。