グーグル vs オープンソースプロジェクト--デジタル書籍分野の新たな戦い - CNET Japan

現在ロボット収集が可能な表層ウェブから、ロボットから見えないところにあるコンテンツをコンテンツ所有者の意志により登録する方法、現在紙資料として存在するものをデジタル化して検索対象にする動き。
深層ウェブも確実にポータルからの検索対象に含まれていこうとしています。
これらの大きな動きのなかで、情報に到達することを支援する図書館が何をしていくべきかを早急に考えていかないと、データプロバイダの1つとして、埋没してしまうような気がします。

Googleの広報担当は、「コンテンツの所有者が自分のコンテンツを簡単にGoogleに送信できるようにするこのサービスは、テストがまだ始まったばかりの段階だ。わが社のウェブクローラーや、先ごろ公開した『Google Sitemaps』プログラムの場合と同じく、われわれはコンテンツの所有者に対し、彼らのコンテンツにわれわれがアクセスするための簡単な手段を提供しようとしている」と電子メールに記している。

米Microsoftは25日、書籍や学術資料、定期刊行物などの印刷物を含むコンテンツを検索できる「MSN Book Search」を提供する方針であることを公表した。2006年に初期ベータ版を開始する。同時にMicrosoftは「Open Content Alliance(OCA)」に参加することも明らかにした。
 MSN Book Searchでは当初、公共の書籍を検索できるようにする予定で、Internet Archiveと協力して素材のデジタル化を行なうという。まずは著作権のない印刷物をデジタル化し、そのほかのオフラインコンテンツにも拡大したい考えだ。
 OCAは、テキストやマルチメディアコンテンツの恒久的なマルチリンガルデジタルアーカイブを構築することを目的とした取り組みで、大学や学術団体、非営利団体などのほか、Yahoo!やAdobe Systemsなどの企業も参加している。
 Microsoftはこれらの組織や世界の教育機関、図書館らと連携し、情報のインデックス化を進める。MSN Book Searchは書籍を対象としてスタートするが、Microsoftでは、この取り組みがすべてのオフラインコンテンツに拡大するのを期待しているという。

サンフランシスコに拠点を置くInternet Archiveの支持者は、こうした私的な取り組みに対する批判を展開している。2003年に同団体に300万ドルを寄付した慈善団体Alfred P. Sloan Foundationの幹部であるDoron Weberは、「わたしたちは、人類の英知をあまねくデジタル化しようと試みている。これを私有化させるわけにはいかない」と述べている。Weberはオープンライブラリ計画の教育的意図の重要性を訴え、私企業には「無謀な考えを捨て」、図書館には「将来を守る」よう呼びかけた。