人的ネットワークの観点からワーク・スタイル改革に乗り出す米国企業

SNAにより知識を保有している人を特定し、その知識の引継ぎを行う試み。
図書館として、ナレッジは存立意義を示す重要な財産。貴重な財産が失われる前に、この記事のような取り組みが必要だと思う。

 ソーシャル・ネットワーク分析(Social Network Analysis:SNA)は、ナレッジ・ベースやポータル・システムといった、従来のナレッジ・マネジメント・ツールの代替となるほどの効果をもたらすわけではない。だが、そうした取り組みを支援することは十分に可能だ。キー・パーソンを特定することが、ナレッジ・マネジメントに重要な指針を与えるからである。
〜中略〜
 1,600人のスタッフを擁する同部門は、どのようなスキルを組織内に残し、また発展させていくべきかの検討を迫られる中で、やはりSNAに着目した。というのも、同部門では上級管理職の4割が5年以内に退職を予定しているという、切迫した事情を抱えていたのである。結局、同部門はSNAソフトウェア「Knetmap」を用いて、政府機関にITサービスを提供していくうえで最も重要な知識や経験を保有している人物を特定することに成功。それに基づいて入念な引き継ぎ作業を実施するなど、後継者の育成に取り組んでいる。