IT新改革戦略 −いつでも、どこでも、誰でも、ITの恩恵を実感できる社会の実現−

IT戦略本部から出されたIT新改革戦略の目次に、業務・システム最適化関連の実現に向けた方策の部分の抜粋を加筆したものです。
e-Japan戦略ⅡにおいてIT利用・活用重視の観点で記述されていたデジタルコンテンツ関連のものはほとんど記載されていませんが、CIO体制での業務・システム最適化関連は継続しています。
デジタルコンテンツ関連の施策は、知的財産戦略本部の「コンテンツ専門調査会」等に委ねられたようです。

IT新改革戦略 【概要(PDF)/本文[PDF] 】(H18.1.19)

Ⅰ 基本理念
1.目的
2.理念
3.めざすべき将来の社会
4.推進体制
(1)IT戦略本部の役割
(2)評価体制のあり方
(3)重点計画の位置付け
(4)他の会議等との連携


Ⅱ 今後のIT政策の重点
1.ITの構造改革力の追求
(1)21世紀に克服すべき社会的課題への対応
○ ITによる医療の構造改革
○ ITを駆使した環境配慮型社会
(2)安全・安心な社会の実現
○ 世界に誇れる安全で安心な社会
○ 世界一安全な道路交通社会
(3)21世紀型社会経済活動
○ 世界一便利で効率的な電子行政
−オンライン申請率50%達成や小さくて効率的な政府の実現−

⑧.2006 年度早期に、各府省においては、各府省情報化統括責任者(CIO)の下で、CIO 補佐官の支援・助言等を得て、府省内の情報システム企画、開発、運用、評価等の業務について責任を持って統括する体制(プログラム・マネジメント・オフィス(PMO))を整備し、弾力的な執行が可能となる予算計上、戦略的な情報システム調達を行う。また、各府省において、情報システムに精通し、業務改革を推進する内部人材の育成を各府省統一的な研修の実施などにより計画的に進める。さらに、人材育成や共同化の推進等により地方公共団体の体制整備も促進する。
⑨.2006 年度早期に、IT戦略本部の下に、ITによる業務改革に精通した外部専門家等からなる電子政府評価委員会(仮称)を設け、各府省における業務・システムの最適化等に関し、費用対効果の観点も含め厳正な審査・評価を行い、情報システムの企画、開発、運用、評価等に関し必要な支援、勧告を行うとともに、各府省PMO の活動状況の評価を行う。また、府省共通業務・システムについては、担当府省間の連携を図り、開発及び運用を円滑かつ効果的に実施するため、IT戦略本部の下に、工程管理、仕様の調整、費用対効果の確認及び経費の効率的運用を図るための調整等を行う体制を2006 年度早期に整備する。
⑩.各府省の情報システムの新たな構築・改修等にあたっては、現在進めているレガシーシステムの見直しを含め、その費用対効果を明確化することとし、信頼性・安全性の確保のために行うものなど真に必要性を有すると認められるものを除き、①情報システム関係経費や業務処理時間・定員の削減が見込まれるなど行財政改革に資する、②最適化計画等の適切な整備計画に基づく、③利便性向上に寄与する、という3つの基準を満たすものについてのみ実施するものとする。また、対象となる事務事業の外部委託が適当なものは、外部委託を進めるものとする。
⑪.情報システム調達に関するガイドラインを2005 年度中に策定し、各府省は同ガイドラインに沿って情報システム調達を実施するとともに、技術力のある企業に対する競争参加機会の拡充を図る。また、各府省における同ガイドラインに沿った調達実施状況について、定期的にフォローアップし、必要な改善を行う。
⑫.利便性・効率性・安定性及びセキュリティ機能の総合的な向上に資する電子政府共通基盤の構築に向けた検討を行う。また、今後、各府省の情報通信機器の更新に合わせ、原則として2008 年度までにIPv6 対応を図ることとする。さらに、高度で安全な電子行政の推進に向け、今後開発することが必要と考えられる技術について検討を行い、この検討結果を踏まえ、官民連携により必要な技術開発を推進する。
⑬.独立行政法人等の業務・システムの効率化・合理化を図るため、独立行政法人等においては、国の取組に準じて、原則として2007 年度までに最適化計画を策定することなどにより、内部管理業務を始めとした業務・システム全般の見直しを推進する。


○ IT経営の確立による企業の競争力強化
○ 生涯を通じた豊かな生活
−全ての人が元気で豊かに活動できる社会の実現−

④.誰もが気軽にITを活用して学習ができるよう、図書館を始めとする様々な公共施設の情報化を進めるとともに、それら施設においてITを活用した学習等をサポートする人材を配置する。その一環として、図書館司書の講習における情報機器に関する科目を必修化するなど、ITに通じた図書館司書を育成する。

2.IT基盤の整備
(1)デジタル・ディバイドのないIT社会の実現
ユニバーサルデザイン化されたIT社会
○ 「いつでも、どこでも、何でも、誰でも」使える
デジタル・ディバイドのないインフラの整備
(2)安心してITを使える環境の整備
○ 世界一安心できるIT社会
−「情報セキュリティ先進国」への躍進、サイバー犯罪の撲滅−

①.政府機関の情報セキュリティ対策を徹底するため、「政府機関統一基準」の充実・強化及びこれに基づく検査・評価を実施するとともに、政府機関がサイバー攻撃を受けた場合等の緊急対応体制を強化する。


(3)人材育成・教育
○ 次世代を見据えた人的基盤づくり
○ 世界に通用する高度IT人材の育成
(4)研究開発
○ 次世代のIT社会の基盤となる研究開発の推進
3.世界への発信
○ 国際競争社会における日本のプレゼンスの向上
−世界へ発信する日本−

①.我が国の誇る国宝、重要文化財をはじめとする文化遺産のデジタル化や、世界市場を意識した魅力的なコンテンツの創造を戦略的に推進し、インターネット等を通じ、日本の魅力を世界に発信する。