米IBMが年内にESB関連事業を活性化

IBMのESBにおける製品化の計画は、次のとおりだ。今秋にその詳細が明らかにされ、第4四半期に出荷予定の「WebSphere 6 Java application server」では、「Jetstream(コードネーム)」という技術が搭載される。第2弾としては、来年の第1四半期に新しい開発ツールを出荷予定であると、IBMWebSphereインフラストラクチャのディレクター、Bob Sutor氏は語る。
ビジネスアプリケーションの統合は、多くの企業にとって主要な課題となっている。例えばある航空会社で、顧客データをメインフレームから会社のWebサイトに移行する必要性に迫られたとする。通常ならプロプライエタリな統合サーバーを用いるところだが、ESBを用いれば、JavaやWebサービスプロトコルを含む業界標準ならびにツールで解決できる。標準をベースとしたアプローチにより、コストの引き下げが可能であるという。
IBMの全体的な戦略は、WebSphere MQやWebSphere Business Integrationのように広く普及した製品間の共通のアクセス基盤を整備するというもの。「製品を増やすだけでなく、役割を定義された製品同士が互いにフィットするようにすることが、われわれの目標だ」(Sutor氏)。もともとIBMでは、JavaやWebサービスプロトコルを個別にサポートするESB製品を提供する予定だったが、Web services transactionsやreliable messagingといった新しい標準にも対応することで、顧客は既存の資産を生かしながら新技術を取り入れることができるとSutor氏は話している。

ESBはWebサービスとしての連携の発展形として、将来の普及が見込まれます。数年後に提供するサービスは、この技術を活用したものを想定したほうが良さそうです。