企業サイトが歴史を持つとき―デジタルアーカイブの考え方を参考にする

組織のWebサイトを運用する上で、過去の情報もきちんと見られるようにすることが重要で、どういう点に気をつけるべきかが述べられており参考になります。
しかし、美術館、博物館、公文書館がデジタルアーカイブを構築するときの考え方を参考にするということで示されているが、この説明はかなり無理がありそうです。
所蔵品、所蔵資料を見に来てもらうために、その一部を見せる美術館、博物館と、公文書を見たい人に来なくても見られるようにする公文書館とデジタルアーカイブの位置付もデジタル化の考え方も全く違う。参考になるのは、美術館、博物館的なWebサイト。
「公文書」の原本を保存することが役割の公文書館が例になっているのは、例にすることがPRの意味に使われているようで恣意的に感じる。
所蔵しているところに行かなくても、いつでもどこでも情報を得られるようにすることを真剣に考えて、デジタル化の推進やデジタル情報の収集を図っている図書館や、その情報を利活用するためのインフラの構築を目指している組織を参考にすべきでしょう。

企業サイトが歴史を持つとき―デジタルアーカイブの考え方を参考にする
自社 Web サイトにおいて、以下のポイントに関してどのようなポリシーが設定されているだろうか?
1.What’s new? 記事の保存期間
2.各ファイル内の日付記述法
3.生産終了・扱い終了の製品・商品情報の掲載
4.サイト内検索の検索結果表示
5.サイト構造変更後の新ページへの誘導
〜中略〜
企業 Web サイトの登場から時間が経ち、「今」だけの情報を提供すればよい一過性の存在ではなく、長く運営・維持するものとなってきている。歴史を持つものとしてとらえた場合、企業 Web サイトのデータの保存の仕方、そしてユーザーへの提示の仕方については、デジタルアーカイブの考え方が参考となるのではないだろうか。