「2009年に2000億円」、RSS/Atomフィードのビジネス活用推進団体が初会合

配信レイヤー、付加価値レイヤー、受信レイヤーの3層でビジネスが発展するとのこと。組織のホームページのあり方を大きく見直す時期に来ている。また、検索エンジンのページビューを上げるための努力ではなく、RSSでの直接サイトへのナビゲーションへのシフトも認識していく必要がある。

それでは、どんなビジネスが見込めるのか。株式会社RSS広告社代表取締役社長の田中弦氏は、まず現状のフィードビジネスについて、(1)配信レイヤー、(2)付加価値レイヤー、(3)受信レイヤーの3層のプレイヤーが存在すると説明する。配信レイヤーは、例えば企業のWebサイトにおいて新着情報のフィード生成を代行して配信するといったものだ。FBSに加盟するルート・コミュニケーションズの「RSS Suite」は、こうしたサービスを情報の到達度を示す効果測定と合わせてASPで提供している。また、エンドユーザーに対してフィードを配信していないサイトのフィードの生成し提供する「MyRSS」もこのレイヤーに属する。
 次の付加価値レイヤーは、配信するフィードを分類し、ユーザーごとにパーソナライズした形で提供したり、内容に即した広告をプラスするといったビジネスだ。ネットエイジの「BLOGNAVI」というサイトは、さまざまなブログの情報を収集し、カテゴライズしたり、ブログ自体だけでなくなくそこで取り上げられている話題をランキングし公開している。ネット上での話題において非常に速報性が高く「検索エンジンが図書館の蔵書検索に例えれば、 BLOGNAVIは今日の朝刊」にあたるという。この種のサービスは、言語解析が容易な英語を母国語とする米国などで先行しており、比較的難しい日本では、この技術革新が今後のキーになると見られている。
 最後の受信レイヤーは、主にRSSリーダー機能の提供だ。現在、RSSリーダーは専用アプリケーション(あるいはプラグイン)をインストールするか、Web上で提供されているサービスを利用することになっているが、上記のとおりIE7によってWebブラウザへの標準搭載される見込みだ。また、サイボウズがグループウェアに企業内情報共有ツールとして搭載したような動きも徐々に起こっている。