ユーザビリティがもたらすソフトウェアの新たな進化:IT Pro

システム基盤やシステム間インターフェース(API)を業界標準に統一することは重要。しかし個別の利用者にも共通のユーザインターフェースを押し付けることはいけない。同じものを見る場合であっても、可視化されたGUIのほうがいい場合もあるし、テキストベースのCUIで提供されたほうがいい場合もある。
個別の情報に関して利用者の特性に応じてきめ細かな配慮がされたユーザインターフェースで提供することが重要で、そのユーザインターフェースを変更することの影響がシステム基盤やAPIに影響を与えるようなシステムではあってはいけないということだと思う。

現状は「業務アプリケーションには,使いにくいものが非常に多い」(ヒューマン・エラーの専門家)。これには,いくつもの原因が考えられる。その一つが,ユーザーの特性や使用状況は,開発者が頭で考えても分からないこと。業務アプリケーションは,現場の担当者が限られた状況で使う際に便利なものを作らなければならない。だが開発者は対象の業務に詳しくないので「ワープロや表計算ソフトのように,汎用的なソフトウェアを作ろうとしてしまう。しかし特定の業務では,汎用的なものが使いやすいとは限らない」(前出の専門家)。