コア・コンピタンスをより強化するためのIT活用

世の中の組織は、もうすでに業務の効率化、情報活用、情報共有を終え、ビジネス再編、コスト削減のための情報統合の時代を迎えて、今後はコア・コンピタンスの強化に向かうとのこと。もし、そうだとするとそのアプローチの業務の効率化さえもできていない組織は、危機感を持つ必要があるのではないか。国の組織の業務・システムの最適化計画が進んでいるが、これはどのレベルに相当するのだろうか。

「企業のIT活用には一定のサイクルがある。1990年代は主に紙ベースの書類を電子化したり、パソコンとネットワークを導入して現場の業務効率化に投資する企業が多かった。その後、各種データベースを使った情報活用や情報共有などを経て、やがて“バブル崩壊”を発端とするビジネス再編やコスト削減を主眼に置いた、情報統合の時代を迎えた。そしてここ数年は、ITを使ってコア・コンピタンスの強化へ向かう企業と、逆にビジネスを細分化していく企業と両極に分かれている」(淀川氏)。